情報セキュリティマネジメント試験 無料問題 6 / 10 ・ 分野2: 法務
社員が業務上の理由なく、同僚の社内システムのIDとパスワードを社外の知人にメールで教えた。知人はまだログインしていない。不正アクセス禁止法に照らして適切なものはどれか。
- アクセス管理者になりすまして識別符号の入力を求める行為として、第7条で禁じられている
- 他人の識別符号を管理者・利用権者以外に提供する行為として、第5条で禁じられている
- 知人がまだログインしていないので、この法律が禁じる行為には当たらない
- 他人の識別符号を不正に保管する行為として、第6条で禁じられている
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正解: B
正解の理由
不正アクセス禁止法は、他人の識別符号を入力してログインする不正アクセス行為(第3条)だけでなく、その前段の行為も禁じている。第5条は「業務その他正当な理由による場合を除いては、アクセス制御機能に係る他人の識別符号を、当該アクセス制御機能に係るアクセス管理者及び当該識別符号に係る利用権者以外の者に提供してはならない」とし、これを不正アクセス行為を助長する行為として禁止している。罰則は、相手に不正アクセスの目的があると知って提供した場合が第12条第2号、それ以外が第13条である。
違う選択肢
「知人がまだログインしていないので、この法律が禁じる行為には当たらない」… 第5条は、業務その他正当な理由による場合を除き、アクセス制御機能に係る他人の識別符号を、アクセス管理者と利用権者以外の者に提供することを禁じている。提供した時点で禁止に当たり、相手がログインしたかどうかは問わない。違反には第13条の罰則がある。
「他人の識別符号を不正に保管する行為として、第6条で禁じられている」… 第6条が禁じるのは、不正アクセス行為の用に供する目的で、不正に取得された他人の識別符号を保管することである。同僚のIDを社外に教えた行為は保管ではなく提供で、第5条の問題になる。
「アクセス管理者になりすまして識別符号の入力を求める行為として、第7条で禁じられている」… 第7条は、アクセス管理者になりすまし、又は管理者であると誤認させて、利用権者に識別符号の入力を求める情報を公開したり電子メールで送ったりする行為(いわゆるフィッシング)を禁じている。自分から他人のIDを教える行為とは型が違う。
押さえどころ
この法律の禁止は、不正アクセス行為(第3条)、識別符号の不正取得(第4条)、助長(第5条)、不正保管(第6条)、入力の不正要求(第7条)の5つに分かれる。IDとパスワードを「教える」のは助長で、実際にログインされる前に成立する。社内でも、正当な理由なく同僚のパスワードを共有すれば同じ規定に触れうる。