ビジネス実務法務検定試験® 3級 無料問題 3 / 10 ・ 分野2: 企業取引の法務
A社はB社から部品を買い受けて受領した。両社とも商人である。部品には、すぐには発見できない品質の不適合があり、A社は受領の4か月後に検査中に発見した。B社は不適合を知らなかった。商法上、A社が不適合を理由に代金の減額などを求めるための対応として正しいものはどれか。
- 受領から1年以内であれば、いつ通知してもよい
- 受領から6か月を過ぎるまでの間に、まとめて通知すればよい
- 検査を済ませていれば、通知をしなくても権利は失われない
- 見つけた後、直ちにB社にその旨の通知を発する
正解と解説を見る
正解: D
正解の理由
商法第526条第1項は、商人間の売買において、買主は目的物を受領したときは遅滞なく検査しなければならないとし、同条第2項は、検査により不適合を発見したときは直ちに売主に通知を発しなければ、履行の追完・代金の減額・損害賠償の請求・契約の解除をすることができないとする。直ちに発見できない種類又は品質の不適合を、買主が受領から6か月以内に発見したときも同様である。A社は4か月後に発見したので、直ちに通知すれば権利を保てる。
違う選択肢
「受領から1年以内であれば、いつ通知してもよい」… 通知の時期を緩く考えている。商人間の売買では、商法第526条第2項により、不適合を発見したら直ちに通知しなければ権利を失う。発見後に通知を遅らせてよい期間は無い。
「受領から6か月を過ぎるまでの間に、まとめて通知すればよい」… 6か月を通知の期限と読み違えている。第526条第2項の6か月は、直ちに発見できない不適合を発見すべき期間で、発見した後の通知は直ちにしなければならない。
「検査を済ませていれば、通知をしなくても権利は失われない」… 検査だけで足りると考えている。第526条第2項は、検査で発見した不適合を直ちに通知しなければ、追完・減額・損害賠償・解除の権利を失うとしている。
押さえどころ
商人間の売買では、受領後遅滞なく検査し、不適合を発見したら直ちに通知する(第526条第1項・第2項)。売主が不適合を知っていた(悪意の)場合はこの制限は適用されない(同条第3項)。取引の早期の確定のため、民法より厳しくしている。