ビジネス実務法務検定試験® 3級 無料問題 5 / 10 ・ 分野4: 企業活動に関する法規制
個人のAの自宅に来たB社の販売員は、Aが何度も「帰ってください」と言ったのに居座り続け、Aは困って布団の購入契約を結んだ。消費者契約法上、Aについて正しいものはどれか。
- 販売員に強迫の故意があれば、民法により取り消せる
- 退去を求めたのに帰らず、困惑して契約したので取り消せる
- Aが契約を取り消せるのは、布団の品質に問題があった場合である
- Aが自分の意思で署名した以上、契約を取り消すことはできない
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正解: B
正解の理由
消費者契約法第4条第3項第1号は、消費者は、事業者が勧誘をするに際し、消費者がその住居又は業務を行っている場所から退去すべき旨の意思を示したにもかかわらず、それらの場所から退去しないことにより困惑し、それによって契約の申込み又は承諾の意思表示をしたときは、これを取り消すことができると定める(不退去)。勧誘の場所に居座られて冷静に判断できない状態で結んだ契約から、消費者を解放する規定である。
違う選択肢
「Aが自分の意思で署名した以上、契約を取り消すことはできない」… 署名があれば取り消せないと考えている。第4条第3項第1号は、事業者の不退去によって困惑して契約した場合の取消しを認めており、署名の有無は関係がない。
「販売員に強迫の故意があれば、民法により取り消せる」… 民法の強迫だけで考えている。民法の強迫(民法第96条)とは別に、消費者契約法は不退去によって困惑した場合の取消しを認めている。
「Aが契約を取り消せるのは、布団の品質に問題があった場合である」… 品質の問題と取り違えている。不退去による取消しは勧誘の態様を理由にするもので、商品の品質とは関係がない。
押さえどころ
困惑による取消しの類型には、不退去(第4条第3項第1号)・退去妨害(同項第2号)のほか、退去困難な場所への同行や、相談のための連絡の妨害などがある。訪問販売なら、特定商取引法のクーリング・オフも別に使える。