FP技能検定2級 学科 無料問題 3 / 10 ・ 分野2: リスク管理
自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)の契約がある自動車の事故でけがをした被害者が、治療費などを当面まかなうために請求する場合に関する次の記述のうち、自動車損害賠償保障法に照らして最も適切なものはどれか。
- 被害者は、損害賠償額が決まる前でも、政令で定める額を仮渡金として請求できる
- 仮渡金は被害者が死亡した場合のもので、けがであれば重くても請求できない
- 被害者の仮渡金の請求権は、事故の日から1年を経過したときに時効によって消滅する
- 仮渡金が後で確定した損害賠償額を超えたときは、超えた分も被害者がそのまま受け取ってよい
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正解: A
正解の理由
自動車損害賠償保障法 第17条第1項は、保有者が責任保険の契約に係る自動車の運行によって他人の生命または身体を害したときは、被害者は、政令で定めるところにより、保険会社に対し、政令で定める金額を損害賠償額の支払のための仮渡金として支払うよう請求できると定める。第2項は、保険会社は請求があったときは遅滞なく支払わなければならないとする。損害賠償額が決まるまでには時間がかかるので、その間の治療費などに充てられるように、先に一定額を受け取れるようにしている。
違う選択肢
「仮渡金は被害者が死亡した場合のもので、けがであれば重くても請求できない」… 第17条第1項は、保有者が自動車の運行によって他人の「生命又は身体」を害したときに、被害者が仮渡金を請求できるとしている。けが(身体を害した場合)も含まれる。
「仮渡金が後で確定した損害賠償額を超えたときは、超えた分も被害者がそのまま受け取ってよい」… 第17条第3項は、保険会社は、仮渡金の金額が支払うべき損害賠償額を超えた場合には、その超えた金額の返還を請求することができると定めている。
「被害者の仮渡金の請求権は、事故の日から1年を経過したときに時効によって消滅する」… 第19条は、第17条第1項の請求権は、被害者またはその法定代理人が損害および保有者を知った時から3年を経過したときに時効によって消滅するとしている。事故の日から1年ではない。
押さえどころ
自賠責保険で被害者がとれる手段は、損害賠償額の直接の請求(第16条)と仮渡金の請求(第17条)。仮渡金が多すぎたときは返還を求められ(第17条第3項)、保有者に責任が生じなかったときは保険会社が政府に補償を求める(第4項)。請求権の時効は、損害と保有者を知った時から3年(第19条)。仮渡金の金額は政令で定める。