通関士試験 問題集

通関士試験 対策(選択式・択一式・計算式・申告書作成)2026年7月1日現在施行の法令に準拠

通関士試験の日本語問題集。全244問に解説つき。

通関士試験 無料問題 8 / 10 ・ 分野7: その他通関手続の実務

A社は、外国の生産者から無償で送られた家庭用品を輸入する(この貨物に係る輸入取引は無い)。同種又は類似の貨物に係る取引価格も無いので、関税定率法第4条の3第1項第1号により課税価格を計算する。輸入申告の日に近接する期間内に、この貨物と同種で同じ数量の貨物が、輸入申告の時の性質及び形状のまま、国内で売手と特殊関係の無い買手に合計6,000,000円で販売された。資料は次のとおり。同類の貨物の国内販売に係る通常の利潤及び一般経費1,200,000円、この貨物の輸入港までの運賃等200,000円、輸入港到着後国内で販売するまでの通常の運賃等150,000円、本邦で課された関税その他の公課480,000円。この貨物の課税価格を円で答えなさい。問題文に掲げたもの以外の費用は無いものとし、各費用の額は資料により明らかであるものとする。

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正解の理由
輸入取引が無く、同種・類似の貨物の取引価格も無いので、第4条の3第1項第1号により、国内販売価格から同号イ〜ハの手数料等を控除して得られる価格が課税価格になる。控除するのは、イ 通常の手数料又は利潤及び一般経費、ロ 輸入港到着後国内で販売するまでの通常の運賃・保険料その他の費用、ハ 本邦において課された関税その他の公課の3つ。この方式は国内の販売価格から逆算するもので、輸入港までの運賃等を加える定めは無い。
計算: 6,000,000円 − 1,200,000円 − 150,000円 − 480,000円 = 4,170,000円

間違えやすい点
「利潤及び一般経費を控除しない」… 5,370,000円になる。国内販売価格には国内の売り手の利潤と経費が乗っている。第1号イで差し引く。
「国内の運賃等を控除しない」… 4,320,000円になる。輸入港到着後、国内で販売するまでの運送の費用は第1号ロで差し引く。
「本邦の関税等を控除しない」… 4,650,000円になる。国内販売価格には本邦で課された関税その他の公課が含まれている。第1号ハで差し引く。
「輸入港までの運賃等を加える」… 4,370,000円になる。輸入港までの運賃等を加えるのは第4条の3第2項(製造原価による方法)。第1項第1号は国内販売価格から控除するだけで、加える項目は無い。

第4条の3 の2つの方法
第1項は国内販売価格から控除して遡る方法、第2項は製造原価に利潤・一般経費と輸入港までの運賃等を加えて積み上げる方法。どちらも第4条(取引価格)と第4条の2(同種・類似の貨物の取引価格)で計算できない場合に使う。第1項第1号の国内販売価格は、輸入申告の時の性質及び形状のまま、売手と特殊関係の無い買手に販売された価格であることが条件になる。

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